岩尾です。

 

 の解説
 
 法律で、一定の事実状態が一定期間継続した場合に、真実の権利関係に合致するかどうかを問わずに、その事実状態を尊重して権利の取得・喪失という法律効果を認める制度。民事上では取得時効消滅時効刑事上では公訴時効と刑の時効とがある。
 
 一定期間が経過して効力のなくなること。「約束はもう時効だ」
 
(引用:goo辞典より)
 
 
 
 
 
岩尾直子には時効が成立したようだ。
今から17・8年前のあの事件。
 
 
 
 
 
夜通し苦しみ抜いた末に、もう二度と味わうことのできない…。
 
彼女は言う「私がいったい何をしたっていうの?どうしてこんなことに」
 
 
 
 
 
人には言えないあの夜の出来事…。
 
 
それがついに時効を迎えた。
 
 
 
 
何があったか。
 
 
 
 
 
おとといの夕飯は買ってきたフライ。
 
 
 
 
彼女は決めた。「今度こそ食べる」 と。
 
 
 
そう、それは好きな人は大好き、嫌いなひともいるかも。
 
 
 
「カキフライ」
 
 
 
そう、直子はカキにあたって以来、カキを食べることができなかったのである。
 
 
 
1度ならず3度もあたってるので、カキはコリゴリ。
 
 
 
それまでは、岩尾と一緒に殻付きのカキを貰ったり取り寄せたりして楽しんでいたのが、あの日以来恐ろしい思い出の食べ物に変わってしまったのだった。
 
 
 
そして数年前から悩んでいた。
 
 
 
「も一度だけ~♪」
 
 
 
 そしてついにその日がやってきた。
 
 
お弁当とともにソースのついたカキを口に入れる。
 
 
 
緊張の一瞬。
 
 
 
ひとまず時が過ぎ、その夜。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
大丈夫でした~!!
 
 
 
カキの呪いが時効になりました。
 
 
 
 
 
 
折しもカキ好きの岩尾が、翌日に取り寄せのカキを注文していたので、翌夜は「カキのアヒージョ」とともに「カキ酢」にも挑戦。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
やはり大丈夫だったようです。
 
 
 
良かったね、直子先生!!
 
 
 
これで気兼ねなくカキが食べれてうれしい岩尾でした。
 
 
長編にお付き合いいただきありがとうございました。